高校生の頃、吹奏楽をしていた経験から学んだことは、どんなものでも楽器は独学で習得するのが難しいということです。
私は独学(教習ビデオ)でフルートの吹き方を覚えたのですが、間違った指使いで覚えてしまい、それを誰にも指摘されないまま長く吹き続けていました。
結局自分で間違いに気が付いたときには間違った指使いが体に染みついてしまい、なかなか直すことができなかったんですね。
独学では一度間違えて覚えてしまうとなかなか直せない。
一から覚えるよりも、間違いを直すほうが難しく時間がかかるということを私は知りました。
独学は無理!? 三味線はプロに教わろう
皆さんコンニチワ、今年から津軽三味線を習い始めたばかりの四門です。
今、津軽三味線は独学用の教本やDVD、YouTubeで弾き方の動画をみることのできる人気の和楽器です。独学用に三味線セットも販売されています。
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独学は無理ではありませんが、とても難しいと思います。
楽器で間違った演奏方法を覚えてしまった経験のある私には、津軽三味線を最初から独学で弾くという選択肢はありませんでした。
正確に、早く、美しく弾けるようになるには師範(先生)に教えてもらうのが一番手っ取り早いと思って三味線教室に申し込んだのですね。
三味線教室の初めての日、お教室の先生にお会いして真っ先に尋ねられたのはこの2つ。
「アンタね、三味線を触ったことある? 弾いたことある?」
実は私、お稽古の日に生まれて初めて三味線に触りました。ていうか教室で初めて本物の三味線を見たような気がする。
先生は私の膝に「ここに置いてこうするの」と三味線を置き、私の右手を持って私の指を三味線のバチに一本一本置いて「撥はこうして、こうやって持つの」と持たせ、まさに『手取り足取り』で基本の持ち方と姿勢を教えてくれました。
そして先生は私の手首をグイっと曲げて三味線のバチを弦にあて、「こうやって音をだすの」と言って撥を勢いよく動かすんですね。
三味線は「ジャーン」と大きな音を出しました。
「おおー!すごーい!カッコいい!」
三味線の美しい音色に大喜びした私ですが、
今思えばね
初めて三味線に触った私は、お稽古開始のたった2分で、正しい三味線の持ち方とバチの持ち方、そして正しい音の出し方を教えてもらうことができました。
私の先生についてはこちらでご紹介しています。併せてご覧ください。
三味線は持ち方も弾き方も独特。
目で見て覚えられるほど簡単ではないんですね。
師範のお稽古は、習いに行くだけの価値があります。
私はグループレッスンなので、先生に指導してもらった後は一人でしばらく練習するんですが、
私が弾くと「ポイ~ン、ポイ~ン」って音が出るのよ。
(つд⊂)なぜかしら
夢中になると姿勢が悪くなる、撥の持ち方が甘くなる、それを先生に指摘されて直す。この繰り返しです。
少しでも崩れると何度でも先生が指摘してくれるのですね。
独学ではこうはいかない。
間違って覚えてもなかなか自分で気づくことはできないのです。
まとめ
【DVD】あなたも弾けるやさしい津軽三味線入門DVD |
独学だけでなく同好会やクラブ形式の三味線グループもあるそうですが、
正しい姿勢と弾き方が自分の体に染みつくまでは、師範の資格を持つ人のお稽古にもぜひ行ってみてください。
そのうえで独学する・またはサークルで演奏を楽しめば、より早く・より美しく弾けると思います。
独学用三味線のテキストについてはこちらの記事をご覧ください。
師範の『迫力のある三味線の音色』を目前で聴くことができますし、先生の素晴らしい三味線を眺めながら目を肥やすこともできるでしょう。
そして間違えて覚えても早い段階で「ソコ、おかしいよ」と指摘してくれます。
習えば習うほどに、つくづく三味線は独学が難しい楽器だと思います。
以上、四門でした。
追記:ただ実際に教えてもらうなかで、先生が高齢だとなかなか融通が利かないこともあります。それについては以下の記事で書いているので併せてご覧ください。