茶筒 使い込みたい和の道具

春は緑茶をよく飲みます。

私の住む田舎はとても冬が長くて、山間に差し込む太陽の光も昼間にほんの少しだけ。暗くて長くて冷たい冬は何もかもが凍り付いてしまって、心まで沈みます。
だから新春の一月から三月ごろまでは緑の「香り」がとても恋しくなる。
そんな理由で緑茶に手が伸びる次第です。

一人で飲むなら、こんな小さなお茶セットが楽しいですね。

茶海はガラスピッチャーを使って、ガラスのカップで緑茶を飲みます。
ガラスのカップにお茶を注ぐと、綺麗な緑茶の色が目に飛び込むの。心まで温まります。

青磁の小さな急須(茶壷)は中国茶用。 手のひらサイズだから、一人でお茶を淹れるのにちょうどいい大きさです。

※急須についてはページの最後でご紹介します。

そして、この急須の後ろに置いてあるのが茶筒。
本日はこの茶筒についてのお話です。




茶筒 使い込みたい和の道具

こちらの茶筒は 桜の樹皮で作られています。

古臭いと感じる人もいるかもしれませんけど、これ、とてもいい茶筒なんです。
夫と結婚してからずっと良い緑茶はこの茶筒に入れて使っています。

この茶筒は母の勧めで購入しました。
結婚するときに、生活用品を揃えていた私に
「桜皮の茶筒を買いなさい。スチールに張り合わせたものではなくて、桜の皮だけで作られた茶筒を買いなさい」と母が強く勧めたのです。
結婚したら生活に追われるようになって高価なものを買うことができなくなるから、一生使える良いものをおカネに余裕がある今のうちに買っておきなさい、と。

この茶筒は、きちんと桜皮だけで作られているんです。

私の買った茶筒は100gの煎茶が入る容量です。
母は「小さい」と思ったようでしたが、良い香りのお茶は、香りが消える前に飲み終わりたいので、私には100gの容量で十分。

お茶の葉の繊細で淡い香りが、茶筒に入れるといつまでも色あせずに楽しめるところが気に入っています。

茶筒は伝統工芸品

茶筒とはいえ、桜皮茶筒は職人の手による伝統工芸品。
もちろん一つひとつ手作りなので、フタも本体に合わせてピッタリサイズで作られています。
中蓋の密封度や開けやすさも、キツすぎずユルすぎず、ちょうどいいの。
蓋のツマミをよく見てください。

「つまみ」の部分だけ後付けしてあるわけじゃないですよ。
木を旋盤にかけて「つまみ」の部分を削り出し、その下に薄い蓋の部分を残しています。そしてさらに「つまみ」部分がつまみやすいように削ってあるのです。その後に曲げ加工で周囲を囲んで作られています。

技術のスゴさ、わかりますか?
桜川の茶筒は、曲げ加工・旋盤加工など、日本の美しい職人技が詰め込まれた生活道具です。
こういった職人さんの技術は、日常の中で気づくことも無いでしょうけれど、道具の使い勝手を確実に良くします。

ちなみに茶さじも桜皮の茶さじを使っています。

縁起のいい瓢箪の形。他の茶さじの2倍のお値段だった。
(/ω\)高かった。

茶さじは金属製ではなくて軽くて薄い桜皮がいいと思う。
お茶の葉を砕かないし、茶筒を傷つけないの。

この茶筒は10年以上かけ大切に使い続けて、艶やかになってきました。
私の手にしっくりと馴染む、極上の感触です。

茶葉が無くなると乾いた布巾で乾拭きしてから新しいお茶の葉を入れています。
茶筒はお茶の香りが淡く染みついていて、いい香り。
お茶の香りがより深くよりふくよかになるような気がします。こうなると、もう手放せません。

繊細なお茶は桜皮の茶筒で

桜皮茶筒は見た目の美しさも魅力ですが、繊細なお茶の香りを邪魔しない優秀な茶筒。金属の匂いを嫌うお茶の保管に適しています。
しかも生活道具とはいえ職人の手による工芸品ですから、大切に使えば一生使える美しい道具です。それなりに高価ですが高価なりの価値があります。

市販品ではスチールやコルクに桜の皮を貼りつけた茶筒もよく見かけますが、これでは意味がありません。桜皮茶筒の本質は見た目の良さだけではないんです。
桜の皮だけで作られた上質な茶筒を選んでくださいね。

良いモノを知り尽くした目上の方、年配の方への贈答用にもお薦めです。

茶筒を購入する際の注意

通常日本の茶筒は規格サイズですが、ネットなどで購入すると「思ったよりも小さかった」「いつものパックのお茶が全部入らなかった」と思う方が多いんだとか。
必ず手持ちの茶筒とサイズを計り比べて選ぶようにするのが失敗しないポイントです。

茶筒は基本的に水洗いをしないので、お茶の香りが残ります。よって、一つの茶筒には同じお茶を淹れるのが一般的です。特に匂いの強いお茶(ジャスミン茶など)は匂い移りがしますので注意が必要です。
なお、コーヒーは金属製の容器に入れるようにしましょう。

以上、使えば使うほど手に馴染む、素敵な桜皮茶筒をご紹介しました。

小さな急須のご紹介

一人で飲む小さなお茶セットなら、急須も一人用で十分です。
小さくて上品、そして可愛い急須を探すなら中国茶用の急須もお薦めです。

なお、冒頭でご紹介した青磁の急須はこちらです。
私はネットで購入しました。

清らかな青磁の色が綺麗なこちらの急須は中国茶器です。
長く使ううちに茶渋が染み込んで、トロリとした色合いに変わっていくのも魅力です。
こういった小さな道具類は、見つけたときに少しずつ揃えていくのも素敵な楽しみですね。

どうぞ、お茶の時間が楽しく素敵なひとときになりますように。

この記事は 2017.3.24 に書いた記事を加筆・再構成しています。

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